2022/05/06
法人に関わる税金の種類
コラム
一般的には、借金は悪いイメージが先にたつことも多いかと思います。
個人の無駄使い(消費)が原因のものはその最たるものでしょう。
また、事業資金だとしても、借金=赤字というイメージを持つ方も少なくないでしょう。
企業経営者の中でも「借金はしない方が良い」と無借金経営を貫く方ももいらっしゃいます。
日本の大企業ではファナックや任天堂が無借金経営です。
逆に「借金は事業に投資し効率的に成長するために必要」と積極的に借金をして投資をする方も多いです。
日本の大企業ではソフトバンクが有名でしょうか。最近もARMホールディングスを3.3兆円(うち約1兆円が借入)で買収するという巨額投資をしています。
このどちらにも長所、短所があり一概にどちらが間違っているとは私には言えません。
当然ながら、借金にもメリットとデメリットがあります。
大事なのはこれらをしっかり理解して有効活用することです。
①事業資金が増加し、資金繰りに余裕ができる
②投資利益>金利 であれば利益が増加する
③金融機関との関係が構築される
①借入の返済負担が生じる
②利息の支払いが生じる
メリットの②については
わかりやすい業種でネット等の商品販売業を例にします。
○借入無しの場合
売上 2,000万円
仕入 1,000万円(原価率50%)
固定費800万円
利益 200万円(利益率10%)
○1,000万円(利率2%)の借入をして、仕入増加→販売増加した場合
売上 4,000万円
仕入 2,000万円(原価率50%)
固定費 1,200万円※固定費は通常、売上の増加ほどは増えません。
特にネット関係だと増えませんが、今回は仮に1.5倍にしています。
利息 20万円
利益 780万円(利益率19.5%)
と利益が大きく増えます。
「元手さえあれば利益を伸ばせる!」という方であればメリットはかなり大きくなります。
結論から言えば、基本的には創業融資は借りておくべきでしょう。
理由としては
逆に創業して6ヶ月以上経つと、その期間の実績が融資可否に影響します。
その時点で利益が出ていれば良いですが、創業直後から黒字にするのは基本的には難しいです。
赤字の場合には、「創業直後なら借りれたのに・・・」ということがありえます。
現在は、中小企業経営力強化資金(認定支援機関の支援が要件の融資制度)であれば1%台、通常の新創業融資制度でも2%程度の金利設定が一般的です。
利息の支払負担が軽く、また事業の利益率も2%以上あれば利息を上回れる為、ハードルが低いと言えます。
通常の場合、最初から利益はなかなか出ません。
事業が軌道に乗り黒字化するまでに6ケ月以上かかるというデータもあります。(日本政策金融公庫総合研究所の新規開業実態調査2014年度より)
思ったように売上が上がらないことや予想外の出費で資金繰りが苦しくなることを考えた場合、ゆとりをもてるよう、運転資金は多いことにこしたことはありません。
計画的な借金は事業の失敗・廃業確率を低下させ、事業拡大や利益の増加に貢献してくれます。
これだけは知っておいてほしい!
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