2022/05/06
法人に関わる税金の種類
コラム
日本政策金融公庫に限ったことではないですが、金融機関全般として既存借入の返済に対する延滞については厳しい見方をします。(当然だと思いますが)
延滞しているということは
・資金繰りが既に厳しくなっている
・他の支払いも既に遅れている可能性が高い
・代表者の性格がルーズ
という見方につながります。
中には、単に「残高振替を忘れた」というような単純ミスもありますが、理由にかかわらずマイナスにしか見られません。
延滞は極力無い方が良いに決まっています。
ですが、何らかの理由で延滞してしまうことも長く事業をしていればあるかもしれません。
では延滞した場合に、次の借入審査へどのような影響が出るか?について書いていきたいと思います。
延滞中、つまりは現時点で延滞している先に対して新たに貸すことは絶対ありません。
これは日本政策金融公庫、銀行、信金等だけでなくフリーローン、個人ローンでも一緒です。
まずは延滞を無くすことが先決です。
それ以前の問題として、本来は長期間の延滞になる前に何らかの相談を金融機関にして対策を立てることが重要です。
銀行・信金等だと直近に延滞があると半年の間はどうやっても決済稟議を通せないということがあります。
日本政策金融公庫で実際に言われた例として、延滞が頻繁にあると1年間くらいは延滞なくしっかりと返済した後でなければ貸せないということもありました。
また、延滞については「延滞率」も日本政策金融公庫は見ています。
なので、返済を開始して間もない頃、例えばまだ10回しか返済していない場合だと、仮に1回だけの延滞でも延滞率は10%となり高い数字になってしまいます。
これはかなりのマイナス評価になり、しばらく融資は難しいという返答をされることになります。
このように、延滞をすると次の融資審査についてかなりのマイナス影響があります。
単純ミスによる残高不足での延滞をしてしまった場合、通常は数年間の中でも1~2回かと思います。(それ以上頻繁にあるとミスとはいえ、ルーズという印象になるでしょう)
そのような場合でも直前に延滞をしていると、金融機関によっては一定期間借りられないということはありますが、期間もある程度経っている場合であれば借りられると思います。
ただ、そのような1回だけの延滞でも日本政策金融公庫の場合、手続きが一度止まり、そのせいで融資実行まで時間がかかったりします。
借りられなくなるというほど致命的な影響はありませんが、やはりマイナスにはなるので注意しましょう。
最後に借入返済以外の延滞についてです。
代表的なものに「税金」があります。
新規融資の際に納税証明書や税金を払った領収書を求められます。
なので、税金も延滞中の場合は融資が通りません。
また、保証協会の制度融資の場合だと、延滞の事実があった時点で利用できないものもあるので要注意です。
(払った領収書の日付が納期限より遅れている)
日本政策金融公庫だと、税金は遅れてでも払っていれば基本的には融資は通ります。
通るとはいえ、税金の延滞もあると印象が良くないのは確かです。
延滞について書いてきましたがいかがでしたでしょうか?
「支払いが遅れる」ということが悪印象なのは当然です。
ただ、一般の方の印象以上に日本政策金融公庫や銀行、信金等の金融機関にとって延滞はマイナスの評価になってしまいます。
特に半年以内などの直近に延滞があると、その理由にかかわらず一切借入が通らないということもあります。
事業をされて間もない方だと、不注意での残高不足や、遅れてもすぐに払った場合などは大丈夫だろう、と軽く考えていることも多いですが、それは非常に危険です。
本来は、延滞になるほど資金繰りが苦しくなる前に、対策を考えないといけません。
正直言って、事前であれば対策の立てようはあります。
当事務所ではその資金繰り対策を含めたご相談・サポートをお受けしていますので、お気軽にお問い合わせください。
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